良いフォロワーとは何か
Keywords
- 組織論
Contents
- 1. 目的・方針・行動という3階層
- 2. 3階層でリーダーとフォロワーの仕事分担を考えてみる
- 3. 責任の類型
- 4. 良いフォロワーとは
目的・方針・行動という3階層
人は何かしらの行動を取る際、前提として、目的と方針があります。
例えば、駒沢大学駅から渋谷駅に行くという行動を取る際は、渋谷に行くということに対しての何らかの目的があり(例えば買い物)、渋谷に行くにはどのように(電車・タクシー・バス)行くかという方針がある、といった具合です。
仕事の文脈で言えば、売上を上げるという目的を立て、それを達成するために営業を強化するかマーケティングを強化するか等の方針を決め、実際に行動していくというものです。
3階層でリーダーとフォロワーの仕事分担を考えてみる
リーダーとフォロワーの仕事の分担を、先の3階層に沿って網羅すると、下記のパターンが存在します。
- リーダーが目的・方針・行動のすべてを実行し、フォロワーは何もしない。
- リーダーが目的・方針を決め、フォロワーが行動をする。
- リーダーが目的を決め、フォロワーが方針を決め、また行動もする。
- リーダーは何もせず、フォロワーが目的・方針・行動のすべてを実行する。
一般的には、2番目と3番目のパターンが多いと思いますが、2番目では、リーダーの負担が多くなってしまうため、3番目を採用している場合がその中で多いと思います。
そのため本稿では、3番目に絞って、良いフォロワーを定義していきます。
責任の類型
責任には、結果責任と遂行責任があります(他にも管理責任や任命責任などもあります)。結果責任とは、仕事の結果が目的に沿っているかどうかを問うものであり、リーダーが負うものです。遂行責任とは目的を達成するための方針に従い行動をすることであり、フォロワーが負うものです。
「失敗しても全部責任を俺が持つ。」みたいなことをリーダーが言うシーンがありますが、それは結果責任を指しています。あくまで、遂行責任は部下にあります。
リーダーは結果に責任を持つので、フォロワーが決める方針には興味があり、その方針が良いかどうかを判断する必要があります。行動をしているその終盤で方針がわかり、実はその方針だと駄目だったという場合、結果責任をリーダーが問われてしまうので、リーダーとしては、方針は早め早めに方針の共有を受け、判断をしたいと思うのが自然です。
良いフォロワーとは
3階層と責任の類型を説明したところで、良いフォロワーについて考えてみます。
良いフォロワーとは、
- 目的を理解している。
- 方針の相談を実施する。結果責任はリーダーにあるので、できるだけ早いタイミングでその方針の確認を行う。
- 行動をちゃんとする。
一方で悪いフォロワーは、
- 目的を理解していない。
- 方針を相談しない。方針を相談するものの、自分の意見がなく、答えをリーダーに求める。
- 行動をしない。
となります。